「だったら戦地で戦ってくれば?」

その相談に対する回答を、何度も読んだ。

感銘を受けたからではない。

軽く絶望したからなのだと思う。

「マジかよ・・」と、ちょっと信じられない気持ちで読み返すのだった。

相談内容はかなり共感できるもので、というか、「あ、私と同じ思いを抱えた人がいる」と思った。

だからこそ、その回答に期待した。

回答者はこんな感じのことを述べていた。
↓ ↓ ↓
「そんなに心配なら戦地に行ってこい。あとアメリカに関して言うと、バイデン大統領の政策のせいで移民が押し寄せて迷惑している都市もあるので、トランプ元大統領のやり方は間違いではなかったと考える国民もいる。報道されにくい側の声に気づけ。ニュースでは悲しむ人たちばかりが映し出されるが、悲しんでいない人たちにも思いを馳せろ。人間は所詮『ないものねだり』。自分が幸せだと『心配の種』が欲しくなる。世の中の惨状を嘆く前に自分が幸せであることに感謝しろ」

回答者は野沢直子。

最近、朝日新聞土曜版の人生相談コーナー『悩みのるつぼ』に回答者メンバーとして新たに加わった。

意外な人選だった。

そのコーナーでは、回答者メンバーが週替わりで、一つのお悩み相談に対する回答を行う。

過去には、車谷長吉(故人)という作家の回答を楽しみにしていた私。
世捨て人風でもあるが、洒脱で、言葉には含蓄があり自虐もあり、斬新な切り口で的確に回答していた。

回答者メンバーには、いわゆる「破天荒キャラ」枠というのがあるのだろうか。
一人は突飛なキャラを回答者に据えたいという思惑で今期、野沢直子を起用したのだろうか。

特に今回の相談に対する回答者としては不向きに思えた。
回答の文面を読む前から、「あ、野沢直子じゃ期待できないな」と思った。

結果、想像以上に酷いものだった。

世界を大混乱に陥らせる汚い人間の醜い行為がどうにも許せなく、怒りに打ち震えるのと同時に絶望的な気分になってしょうがない、という男性の相談。

こりゃ野沢直子じゃ無理っしょ―。

野沢直子の回答を読んで「なるほど」と思っちゃう人がいるかもしれない点でも「絶望」だし、こんな文面を平気で載せる朝日新聞にも「絶望」だ。


いいじゃないの幸せならば

他人の不幸にゃ目を背けろ

イヤなら戦地で見てこいや!


・・世も末。

クラスのいじめ問題に心を痛める子どもからの相談に、
「アンタがいじめられてるわけじゃないんだから、知らんぷりしてればいいだけ。そんなことで心を擦り減らすなんて、人生ソンしてる!」
などと言い出しかねないので、そうなる前に回答者メンバーから外してしまいましょう。

コメント

  1. 同感。ズバリ言語化に感謝。
    「ヨシモト芸人の悪用」であり、朝日の「堕落・転向」の象徴かと。

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    1. コメントありがとうございます。

      朝日新聞関係者らによる回答への礼賛と、相談者への侮蔑が、これまた信じられないのです。唖然とするばかりです。我々は一体何を見せられているのでしょうか。

      よってたかってバカにするために、あの相談を取り上げたのでしょうか。
      相談者は朝日新聞読者ですよ?
      おたくの記事を読んで心を痛めている読者を、よくあそこまでおちょくれるもんだなと。

      じゃ、惨状を伝えて、どう感じて欲しかったわけ!?

      朝日新聞も、変な世代が台頭してきたのでしょうか・・気持ち悪い限りです。

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