「ハチャメチャ感」より「こなれ感」か

「飛び抜けた人がいない」「突き抜けてるヤツがいない」

ほぼ同じ意味のセリフだが、これらを私は、ベテランお笑い芸人から立て続けに聞くことになるのである。

前者はとんねるず石橋、後者はビートたけし。

最近のお笑い芸人を評したコメントである。

確かに両者ともお笑い芸人として一時代を築いたもんなぁ。

そう言えば、若手お笑い芸人が「ダウンタウンさんに憧れて芸人になろうと思った」と言ってるのを聞くことはあっても、ダウンタウンよりも若い世代の芸人を目指した、という話はほとんど聞かない。

芸人としての魅力は、ダウンタウンの世代でストップしているのだろう。

まぁ、時代の違いはあると思う。
昔は何でもアリの時代で、奇抜で下品なことでもドンドンやれたし、そういう番組のオンパレードだった。いくらでも番組にカネをかけれたし。

そういう番組の成立が難しくなった今、お笑い芸人の目指すゴールは「司会者」となっている。
どれだけ番組を回せるか、上手い切り返しができるか、そっちの技量が求められている。

そりゃ、芸人として小さくまとまってしまうのも無理はないだろう。

たけしが、「あいつら、ネタやらせても上手いの。おいらの若い頃なんかよりウデがあんの。でもみーんな同じようなレベルなの」ってなことも言っていた。

何だか既視感のあるコメントだなと思ったら、似たようなことを音楽業界の人間も言ってたわ。

「最近の若い人たちは、みんな上手いよね。それがいいのか悪いのかはわかんないけど。俺らの頃は、『こんなド下手でよくデビューできたな』みたいなのが結構いた。まぁ、スピッツもそうなんだけど(笑)」・・・草野マサムネ氏の言葉です。

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