パーマをかけた3人の女子高生のお話

私と姉は、高校時代、校則で禁止されているパーマをかけて通学していた。

・・・と聞けば、ちょっぴりヤンキー風な姉妹を想像するだろうか。

全くそんなことはない。

特に姉なんかは「クソ真面目」な少女であった。
ヘアスタイルやファッションにもさほど興味はなく、友人たちも皆マジメなので、友人に感化されて・・・というわけでもなさそうであった。

そんな姉が、なぜ校則を破ってまでもパーマをかけたかったのかは、未だにナゾである。

私はと言えば、そんな姉でも高校でパーマをかけたのだから、「高校に入ればパーマをかけるのが当然だ」ぐらいの感覚に陥っていたのである。
それはまるで世間の人々が、「18歳になったら運転免許を取る」と思うのと同じ感覚だった。

しかし、人生初のパーマは失敗に終わってしまった。。

が、失敗を嘆いてばかりはいられない。
これからは、「パーマを隠して、いざ通学!」というミッション(?)があるのだ。

私は三つ編みで通学することにした。それでも、先生が近くを通るたびにヒヤヒヤした。
何だろなぁ~、失敗パーマだし、ビクビクしなきゃならんし、いいことないわい。
・・・私は、パーマをかけたことをちょっぴり後悔した。

私がパーマをかける前年、同級生でパーマをかけた女の子がいた。
その学年では、初のパーマヘア生徒(?)で、すぐに女子たちの間で話題になった。

一目見ようと、そのコのいる教室を覗きにいく女子たちもたくさんいた。
そこから戻って来た彼女らが、他のコから「どんな子?どんな子?」と聞かれ、憎々しげに「ブス!ブス!」と答える光景を目にした。

ほほう、美人だと顔もホメられ、パーマをかけたことさえも許容されるのに、そうでないコは、顔をけなされ、パーマをかけたことさえ非難されるのだなぁ・・・と、薄ら寒く感じた次第である。

翌年、そのパーマっ子と同じクラスになるのだが、すごくイイ子だった。
何だか、理不尽だなぁ・・・あの言われ様はないわなぁ・・・。

もうその時の彼女はストレートボブだった。
しかし、耳を覆う髪の隙間からチラチラ光るもんが見える。

ピアスだった。
もちろん、ピアスも校則で禁止されている。

修学旅行では、彼女が部屋にビールを持ち込み、秘密の酒宴が開かれたりもした。

言っておくが、ヤンキー臭が少しもないコである。
とびっきりオシャレ、というわけでもなかった。

今にして思えば、ささやかなスリルを楽しみたいタイプだったのかもね。。

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