バンプMステ初出演でいろいろ考えた

前々回からの続きだよ。
幡 蒼子のおこりんぼ日記3: MステがVIP待遇したロックバンド

付け加えると、大トリで、別スタジオで、フルコーラス2曲だったのよね。
あーた、スピッツでさえフルコーラスやらせてもらわなかったわよぉ?
幡 蒼子のおこりんぼ日記3: 5月3日Mステの復習でもしとくか

しかも先輩ミュージシャンや先輩ロックバンドは一緒に出演させてない。
だって面白くないもんね、「何であいつらだけ特別扱いなの?」って。

Mステにとってバンプは、そこまでしてでも出演してもらいたいバンドだったわけだ。
結果的に、出演前も出演後もすごい反響だった。

ここで、バンプオブチキンがテレビの音楽番組に出演した理由を考えようと思う。
ってか私、バンプに関して、全然詳しくないんだけどねッ。

まー、とにかく、CDが売れない世の中になってきてる。

スガシカオも、「CD買ってくれよ~、ダウンロードじゃこっちの実入りが少なすぎるんだよ~」ってなことを言ってたし。

あ、これ、私にはなかなか衝撃的だったの。
スガシカオ、事務所から独立してインディーズでやってるからね、なおさら厳しいんだろね。

私なんかは、あらためて「そっかー、ミュージシャンのためにも、やっぱCDを買ってやんなきゃなー」って思ったけど、スガシカオの意見に反発する人も結構いて。
いや、どーもそっちの方が多そうで。

もうね、ミュージシャンが恥も外聞も捨てて嘆願したところで、どーにもならない局面にまで来てるなーってことも実感。

そう・・・もう、CDは売れない。

私だってさー、ブログで幾度となく「CD買おう!」ってなことを呼びかけてきた。

でも、もう法改正なんかがない限り、絶対売れるようにはならない。
・・・なんてことを、認めなきゃなぁ、とも思い始めてる、残念ながら。

私、CDアルバムに3000円って別に高くないって思ってるけど、「高い」と思う人が近年急増。
ヤングピーポーならわかるが、そうでない人たちも「今までが高すぎたんだ」なんて言ってる。

音を聴けさえすればいい、と。
作品としてCDを手に入れる必要はない、と。

ま、音楽を楽しむという意味では全く間違ってはいない。

スガ先輩・・・もう、CD、ダメみたいっす。

スピッツの草野マサムネ氏はスガ先輩とは対照的だ。

「自分が中学生だったら、ユーチューブで満足してるんだろうな」
「3年後、CDという存在がなくなっているかもしれない」

・・・ジタバタせずに達観している。
時代の趨勢に抗わず、静かに受け入れてる感じだ。

一方ライブ市場は盛況。

若者中心に、物欲とか購買意欲は低下しているものの、逆に「体感欲」のようなものは増しているのではなかろーか。

っちゅーことで、音楽市場はどんどんライブにシフトしていかなきゃならん。
回数もどんどん増やしていかなきゃならん。規模もデカくしなきゃならん。
スピッツの初武道館公演も、こういう背景があったと思う。
幡 蒼子のおこりんぼ日記3: スピッツと武道館の関係性を考察す

その流れは、50代以上のミュージシャンにとっては、体力的に過酷な現実でもある。
ヒムロックの活動休止も、そういう現実に直面したという側面もあるだろう。
幡 蒼子のおこりんぼ日記3: ヒムロックに見る引き際の美学

とは言うものの、ライブへの参戦は、気軽さと言う点では、昔におけるCD購入には及ばない。
やっぱ少しハードルが高いんである。

昔なら、少しでも興味のあるアーティストがいたら、「これ聴いてみよう」っつって、CDアルバムをどんどん手に入れていた。

いくら今、ライブ市場が盛況だからと言っても、そこまでの気軽さはまだないのではないか。
何せ、時間も手間も食うし、交通費もかかるし、チケット代だって安くない。
ほんのちょっと興味があるという程度で、ホイホイといろんなライブに参戦することはできない。

ということは、ライブ主体にせざるを得ない昨今の音楽市場において、今まで以上に多くの人々の興味を集める必要がある。裾野を広げなくてはならないのだ。

っちゅーわけで、今回、バンプがMステに出演する運びとなったのではないかと思うんである(長いわッ)。本人たちの意向というよりも、関係者の意向なんだと思うけどね。

※関連記事・・・幡 蒼子のおこりんぼ日記3: ライブとスピッツにゃ明日がある

コメント