テレビが貧乏ネタに走るヤな感じ

何度も言ってるけど、昨今、タレントのプライベート切り売り番組が非常に多い。
まさに「仕事=プライベート切り売り」となっているタレントも異常に多い。

現在、にわかに増えつつあるのが「貧乏ネタ」。
それも、自分が売れてない頃の貧乏エピソードではなく、幼少時代の貧乏エピソードである。

まぁ、きっかけは風間トオルのパンチの効いた貧乏エピソードなのだと思う。
これを、とある番組で披露したら、あっという間に各局で貧乏ネタを取り扱うようになった。

でもねー、貧乏ネタって、そこまで腹抱えて笑えない側面があるよ?

例えば、昔住んでた家の写真をスタジオで見せると、共演者たちが笑いながら思いっきりバカにするのよね、「ただの小屋やないかッ!」とかってね。

バカにされた本人たちも、笑ってもらうために出演してんだから、痛くもかゆくもない。
誰が傷つくって、現在、そういう貧乏生活をしている子どもたちなのよ。

その写真の家と自分の家が、酷似してたらどーする?
自分じゃどーしようもないのにさ。

子どもって、生まれてくる家庭を選べない。子どもには何の罪もない。

なのにテレビが率先してそういう環境にある人たちをあざ笑ってるワケ。
子どもは「あー、自分たちは笑われる生活をしてるんだ・・・」って悲しくなるよね。

私は「ここまで貧乏な生活をしながら、生活保護ももらわずにやりくりしてたんだー、エライなー」と思って、笑えない。

先日も、無名なタレントが「昔、貧乏してた」ってだけで、何人も出演していた。

名の知れたタレントなら「へー、意外とこの人、昔は苦労してたんだー」と、今の栄光と比較して咀嚼すりゃいいけど、無名なタレントが出てきて貧乏ネタを披露したところで、我々はどう咀嚼すりゃいーのだ!?

ただ単に、一般人が「昔、貧乏してまして」と語るのと、何ら違いがないではないか。
だってそれ以外、何の情報もインプットされてないんだもの。

我々にとって彼らは、「タレント」というよりも、ただの「貧乏だった人」なわけで、そんな人を笑っちゃいけない、とも思うしね。なーんも可笑しくないね。

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