「栄光化された自分」から離れられない女


←この本は、数年前に購入したものであるが、読み返してみると、誰かさんにモロ当てはまる箇所があった。ところどころ抜粋したので読んでみてほしい。文中の「彼」は「彼女」と置き換えてね。


とにかく自分はすごいのである。大人物なのである。

単純に言えば、彼はナルシシストである。

自分が勝手につくった自我像に、他人が合わせないと言って怒っているのである。

カレン・ホルナイは、このようなナルシシストを神経症者とし、彼らは「周囲の人は自分の幻想に合わせるべきだ」と思っていると言う。

そして、彼らは周囲の人が自分のことを、自分が思うように扱わないと、「世の中が間違っている」 と怒るのである。

目の前の川の幅が、心理的に健康な人から見ると1メートルの場合、神経症者から見ると10メートルにもなる場合がある。神経症者は自分のレンズを通して見ているのである。

神経症者は自分を実際以上に見せようとする。また自分を実際の自分以上に思い込むこともある。

カレン・ホルナイが言う「栄光化された自分」を実際の自分と思い、その栄光化された自己像に従って、自分を扱うように周囲に要求する。そして、要求どおりに他人が自分を扱わないと怒る。これが神経症者の怒りの心理である。

そうなると、周囲の人が自分の言うことを「ハイ分かりました」と聞かないと怒る。「許せない」と思う。

彼の場合、実際の自分と栄光化された自分とが一致していない。彼は、周囲の人に、その栄光化された自己像に従って自分を扱えと主張しているのである。これが神経症的要求である。

神経症者は、自分は「ただの人」であることを受け入れられないことがある。
なぜなら、そうすることで、自分が抱える心の傷から目を背けることができなくなるからである。

(加藤諦三著『どうしても「許せない」人』 P92~「無理な要求をしてトラブルを起こす人」より)

・・・いーか、あの女に踊らされてはならぬぞッ!

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