沢尻エリカをちょっぴり見直した日

沢尻エリカはつくづく「リカちゃん」に似ているな、と思う。
あ、「リカちゃん人形」のことね。
エリカちゃんはリカちゃんに似てるね(←言いたいだけやろッ)。

そんな沢尻が『悪女について』というドラマで、清楚で可憐な役(ホントは悪女)を演じていた。
生身の沢尻とは別人のようであった。思えばこの人、清楚系の役を今まで結構演じてきた。

昔は、彼女が演じる役のイメージと、漏れ聞こえてくるクソ生意気なエピソードとのギャップに戸惑ったりしたものだが、その後はどんどん生身の「ろくでなし」イメージで定着していった(笑)。

演技という枠にはめなければ、ろくでもない「素」の部分が出ちゃうんだから(それこそケツまで出しちゃうんだから)、ドラマや映画以外の場には現れなければいいのに・・とさえ思った。
虚構の世界にだけ生きてろよ、と。
もったいないなぁ、あのヘンテコリンな性格が災いしてファンはかなり減っているもの。

しかし今回のドラマで、彼女の持つ圧倒的な女優オーラというものを再確認したのである。
「美しさ」とか「演技の上手さ」とか、そういうものとは少し違う「引きつけられる何か」。
そこらへんの20代の女優が出せない何かがあるなぁ、と思ったのである。
もったいないなぁ、イイもの持ってるのに、ヘンテコリンな性格が災いしてなぁ。

唐突だが、とある2人の俳優の話をしようと思う。ちなみに随分昔の話である。
危険なワイルド系と好青年系で全く個性が異なる2人は、それぞれの作品で独特の存在感を放っていた。好青年系の方の俳優については名前も知らなかったのだが、「最近この人、見ないな・・」と思った幼き頃の私は、名前を知って驚いた。何とその2人は同一人物だったからである。その俳優は・・松田優作。

なんちゅーか、「自分」を消して変幻自在に別人格になりきれる才能に感動した。
役によって何が変わるって、表情だ。表情が別人なのだ。醸し出す雰囲気が別人なのだ。
優作ファンにはきっと怒られるだろうが、今回の沢尻を観ていて、ちょっとだけ松田優作に近いものを感じてしまったのである。

でもこのドラマ、ちょこっと観ただけで脱落しちゃった。
思わぬところに落とし穴があったのよね・・何と私、船越英一郎の演技にイライラしちゃったの。
何だか、柳葉敏郎風味のイヤさがあったわ。「作ってる感」がハンパなかった。
この人、もっと上手いのかと思ってた、勝手に(笑)。

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