悲劇＆衝撃映像のみを追い求める者の愚

大地震の後、大津波、その後火事も発生し、極めつけは原発の放射能漏れだ。
この世の地獄が一気にやってきたような未曾有の大災害。
今でも思う、夢であってほしい…と。

そんな中、明るいニュースもあった。
２日間海を漂流していた男性が自衛艦に救助されたのだ。
希望を失わず、よく耐えてくれた。
その男性が言っていた…「ヘリコプターは来るのに、見つけてくれなかった」。

くそー、マスコミのヘリめ。
人命救助も出来ないくせして何機も何機も飛ばしやがって。
漂流した人がいないかぐらい、チェックしろよ。

もうさー、各局でヘリ飛ばして各局で現地取材して各局で番組をするんじゃなくて、極端な話、どの局も同じ映像、同じ番組で統一すりゃいいのに、とさえ思う。も、ＮＨＫの番組で統一すりゃいいじゃん、どこもさ。

不自然なまでに何度も何度も津波の映像を流したり、不幸な人を探しては「どんなお気持ちですかー？」と尋ねたり、物見遊山で現地に入り「ここもスゴイです！あそこもスゴイです！」と興奮してみたり。もう止めようよ。必要な情報だけを真面目に淡々と伝えていこうよ。被災者に失礼だよ。

やはりトンチンカンぶりをいかんなく発揮しているのはフジテレビである。
見なきゃいーのに、「今日はどんなバカなことをやっているのか」と、ちょこっとチャンネルを変えてしまう私もアホだ。

昨日も、全ての局で原発に関する東京電力の会見を中継で放映している中、フジだけは相変わらず「衝撃の津波映像」を流し、その後は安藤優子アナの「被災地見物ツアー」の映像を流していた。さすがは「ふざけんなよ、また原発の話なんだろ、どーせ」とつぶやいた関係者がいるテレビ局だ…どうしても原発のことはやりたくないらしい。

ところで現地に入った安藤アナは、ひどい状態になった物を見つけては「こんなにスゴイんです！」と次々に紹介し、徒歩で移動する被災者たちの列を車窓から眺め実況したり、メチャクチャになった家の中を片付けようとする人に「中をのぞいていいですか？ わー、ひっくり返っちゃってるー！」とはしゃいだり、娘を捜索をしている人のジャマをしたりしていた…あ～あ。