カンニング竹山とカンニング長嶋と

カンニング竹山にとって、今回の「京大入試カンニング事件」は迷惑だろうか？オイシイだろうか？ま、そんなことはどーでもいいけど、この事件、なかなか興味深いわね。いろんなことを考えさせられる。角界の八百長問題との共通点があるね…「ケータイ」と「氷山の一角」。

奇しくも八百長問題は、携帯のメールが動かぬ証拠となった。この世にメールが存在してなければ、発覚せずに八百長が連綿とはびこっていたかもしれない。あな恐ろしや。「メールでバレちゃったけど、八百長は角界史上これが初めてでーす」なんて幼稚なウソは止めてくれ。誰もが感じたのである…「あぁこれは、氷山の一角だ。結局、伝統的にずっと存在していたものなのだ」と。

そして今回の京大入試カンニング事件も、「氷山の一角」と考えるとなかなかコワイものがある。たまたま今回派手に公開する方法を選んだがためにバレちゃったけど、上手くやっちゃった人もいるのではなかろうか。カンニングで合格した人がキャンパス内にウジャウジャと…あぁ、ヤダヤダ！

大体さ、ケータイが多機能になりすぎてんのよ、カメラだってついてなくていーのよ、こういうふうに悪事を働かせる人が出てくるんだからさぁ。

「たかがカンニングで騒ぎすぎ」と言う人って何なんだろうな、と思う。事件の本質が見えてないんじゃないか。中学校の小テストなんかじゃねーんだぞ、大学入試だぞ、大学入試。カンニングで合格する奴の陰で涙を飲む者が出るんだぞ。ハイテク機器（？）を駆使した大胆で斬新な手法のカンニングが、監視が厳しいはずの大学入試の会場で実行できたということは、大問題じゃなかろうか。

かと言って、京大側の「断じてゆるせなーい！」的な全くの被害者意識もどーかと思う。自分たちの監視の甘さを棚に上げて…というか、怒りをあらわにすることで自分たちの落ち度を矮小化しようとしているんじゃないか。犯人が複数なら高度なカンニングが可能となり、見破ることも難しくなると思うが、単独犯だろ？何とかできたんじゃないかって…。

さて犯人の予備校生は、大きな代償を払うハメになってしまった。いい大学を出て、安定した暮らしを望んでいたはずだ。それが、逮捕され、大学にも入れず、おそらくネットでは個人情報がさらされていることだろう。天と地の差だ。浪人し、これ以上金銭面で親に迷惑をかけられないということで、「今年こそは」という焦りもあったのだろうが、今回の愚かな行為でこれまでの受験生活はいっぺんでフイになったし、親にこの上ない迷惑をかけることになってしまった。

ところで今朝、この事件を扱ったテレビ番組内で、コメンテーターとして出演していた長嶋一茂が「僕だって中学、高校の定期テストはカンニングしてましたからね。しょうがないんですよ、だって僕は野球の練習ばっかりやっていてテスト勉強なんかできないんですから。カンニングしたことない人なんているんですか？」と発言していてブッ飛んだ。辞めさせろ、こんなコメンテーター。教育上悪いぞ。それに何だ、この開き直り。スポーツ選手は全員カンニングをやってたのかよ！？ 一茂も人の親。イヤだな、こんな父親。