スピッツ研究報告~その1~

ここ3ヶ月でスピッツ関連のものに費やした額、14000円ほど。CD、書籍、DVDを購入。いや、別にホント、にわかファンではないんだってば。90年代からのファンだけど、2度目のビッグウェーブが来た感じかしら。少しだけ遠ざかりつつある時期なんかもあったからね。

いろいろと研究(?)していくうちに、彼らの歴史、想いなんかがよくわかった。その他、「アルペジオ」(何だか「カシオペア」みたいでキレイ)って言葉の意味を知ったり、「そもそもロックとは何ぞや」なんてことを考えてみたりして、私の音楽の知識もほんの少~し増えた感じ。

彼らが重要視しているものは「アルバム」と「ライブ」。商売根性はなく、自分たちの音楽を愛してくれている人に対して「ステキな楽曲を届けたい」というシンプルでひたむきな想いがある。大変律儀な面もあり、「ロビンソン」ブレイク前には、一生懸命関わってくれるレコード会社や事務所に対して恩義を感じ、「売れないままだと申し訳ない」と思い、あえてキャッチーなアルバムを出したりした。

もちろん恩義だけで、売れ線を意識した楽曲を作ったわけではない。彼らはこよなく音楽を愛しているので、大好きな音楽が続けられなくなると困る、という思いもあった。しかし「ロビンソン」で大ブレイクし、その後出すアルバムも次々大ヒットするのだが、彼らとしては戸惑いの方が大きかった。「ロビンソン」以前に出された「空の飛び方」というアルバムのセールスぐらいが、彼らにとってはちょうど良く、大満足していたからである。

スピッツのことを「落ち目」とか「過去のバンド」と抜かすバカがいるが、決してそーではない。今でも、ライブのチケットはなかなか入手できず、アルバムを出せば必ずチャートの上位に食い込む。さすがに一時期のような、「シングルやアルバムを出せば全てミリオンセラー」というような状態ではないが(あのときは、時代が時代だったし)、本人たちもその現象を「スピッツ・バブル」と呼んでいるように、その状態が異常だったわけである。「そもそも自分たちの音楽は、万人受けするような、メジャーな音楽ではない」とのこと。要するに今は、にわかファンが一掃されて、真のファンが残っている状態なのではないか。それは、スピッツにとって喜ばしい状態なのである。

大ブレイクしちゃうと、余計なものまでついてきちゃうからね。だからスピッツはブレイクして戸惑っていたワケ。「ホントに自分たちの音楽のことがわかってんのかよ!?」って。それでブレイク中に出したアルバム「インディゴ地平線」で試したんだと思う。このアルバム、キャッチーじゃないもの。「俺たちの音楽って、ホントはこういうふうなものなんだ!」ってね。それでも、「キャー、『チェリー』も入ってるし、買うわ!」って言うにわかファンもいて、結局ミリオンセラーになるんだけども。

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