史実とフィクションのはざまで
私は少々面食らい、混乱した。
番組冒頭にテロップを流し、ことさらにフィクションであることを強調しておる。
でもこれって実話だよな・・?
実話に基づいたフィクションってことか?
「ドラマになってる時点でフィクションじゃん」って言いたいんかいな。
それとも、実在しない人物とかもバンバン入れちゃってるんか?
NHKスペシャル終戦80年ドラマ『シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~』。
元々NHKスペシャルってのはドキュメンタリーが主。
何故か今回はドラマだったが、NHKスペシャルのドラマなんで、史実に忠実だろうと思って観たのにさ。
しかも番組の最後には、悪役のような登場人物のことを「実際の人物はこんなにいい人でした」的に説明するナレーションが入った。
ますます混乱した。
一体我々は何を見せられてるのか。
えーと・・どこまでがホントで、どこからがウソなん??
ま、ドラマを盛り上げるための悪役(ヒール)が欲しかったんやろな。
主人公たちとの対立構造を際立たせ、ドラマティックに仕上げたい。
だからといって、本人とは真逆の人物像を作り上げるとはな。
実際は日米開戦に批判的ですらあったのに、好戦的に描かれてもいたし。
そして先日、その人物の遺族が、BPOに申し立てを行う意向を明かした。
・・そらそやろ。
ところで。
このドラマの出演者の中に、「この役者、無名だけど上手いな。大役もらっちゃって、これを機に遅咲きのブレイク果たすかもな」と思った人がいた。
後でそれが、ハゲヅラかぶった佐藤浩市(東条英機役)であることを知り、私はまたしても面食らうのであった(笑)。
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