なぜ令和の若者は明菜に魅かれるのか

年末が近づくと、中森明菜の紅白出場について取り沙汰される。

ここ数年ずっとそう。もう年末の風物詩。


出ねーよ。


出ねーとは思うけどさ、今年の紅白の司会、有吉じゃん?(よく引き受けたな)

有吉って子どもの頃、明菜ファンだったんだよ、確か。

「有吉さんがファンなんでぜひ!」とスタッフが口説き落とせば、ワンチャンあるかもね。
もちろん明菜も有吉に好感持ってることが前提。

で、明菜ファンのマツコも駆けつけるんだ、「明菜が出るんだってー!?」つって。

出れば視聴率は上がる。確実に。若者ファンも多いから。
ネット(つかSNS)社会じゃなければ、こんなに若者ファンを獲得できてなかった。

何で聖子じゃなくて明菜なのか。

そりゃ、聖子派の若者もたくさんいるだろう。

実力も何もかも聖子とは比べ物にならないが、可愛い系のアイドルって今もグループでうじゃうじゃいるじゃん?

でも明菜のようなアイドルはいない。

令和女子は、「大人っぽカッコいい系女子」に飢えてるんではなかろうか。

それなら山口百恵にだってハマってもよさそうなもんだが、あそこまでいくと「マダム」っぽくて(!)、ちょっと親近感を持ちにくいんだろ。

聖子は歌声だけでも魅了できる歌手で、明菜は歌の世界観の体現(パフォーマンス)込みでより魅了できる歌手。

とにかく動画動画動画の時代で、明菜は「令和的」と言えるだろう。

そんなこんなで今、神格化されそうな勢いの明菜だが、90年代は割とオワコン化してたんだよ、令和女子には信じられないだろうけど。

トラブルメーカーだったしね。

前にNHKの音楽番組『ポップジャム』の再放送を観たんだけど、90年代半ば~後半の放送回だったのかな、明菜が出てて。

観客からの歓声も少なくて、明菜本人も「誰も私の曲なんて聴きたくないわよね?早くバンドの人たち(ラルクとか)の曲を聴きたいわよね?」なんて自虐してた。

「まぁ、そうだろな」という思いと、「こんだけ今、聴きたい人がいるというのに!」という思いが同時にわき起こる私であった。

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