売上枚数を左右するいくつかの隠れたポイント

 「今でも人気のある曲が、必ずしもすごく売れてたわけではない。」

・・そんな感想がスタジオで発せられた『ザワつく金曜日』。

中森明菜のシングル売り上げに関するクイズのコーナーにて。

いや、ちゃんと理由があるのだよ、それにはさ。
私がその理由を解説しようと思う。

例えば『少女A』『1/2の神話』『DESIRE』『Dear Friend』を売上順に並べてみてちょうだいよ。


正解は、
①『1/2の神話』 ②『Dear Friend 』 ③『DESIRE』 ④『少女A』

なぜ③④のような今でも人気のある有名曲が、①②のような印象の薄い曲に負けているのか。

③⇒リリースされた1986年は、レコードからCDへの移行期であり過渡期。買い控えの人が多々いたと思われる。86~87年は、どの歌手の曲も軒並み売上枚数が少なかった。

④⇒この曲でブレイク。てかブレイクしたてのため、飛びつかずに様子見の人がいる。

②⇒例の事件で活動休止後の復帰第一弾シングルとなるが、それが理由ではない。リリースされた1990年はCDへの移行が完了しており、これからCDバブルへと向かって行く入口のような年だからセールスが伸びた。

①⇒『少女A』でブレイクし、次の『セカンド・ラブ』で明菜最大のヒットを出した後のシングル。『セカンド・ラブ』ヒットの余波。余波曲。余波でセールスが伸びた。


同様に、松田聖子の曲で解説しよう。

『青い珊瑚礁』『風は秋色』『チェリーブラッサム』『赤いスイートピー』『あなたに逢いたくて』を売上順に並べてみてちょうだいよ。


正解は、
①『あなたに逢いたくて』 ②『風は秋色』 ③『チェリーブラッサム』 ④『青い珊瑚礁』 ⑤『赤いスイートピー』

①⇒CDバブル真っただ中の90年代半ばにリリース。そりゃ売れる。タイアップ曲だし。

聖子編でも、④⑤のような今でも人気のある有名曲が、②③のような印象の薄い曲に負けている。

④⇒明菜の『少女A』と同じく、ブレイク曲。注目はするが飛びつかずに様子見の人がいる。

②⇒ブレイク曲『青い珊瑚礁』の次の曲で注目度は高い。様子見だった人も「やっぱイイ!」と購入に動いたためセールスが伸びた。

③⇒大ヒットした『風は秋色』の次の曲で、余波曲。余波でセールスが伸びた。


というわけで、中森明菜と松田聖子の①~④は何となく説明がつくが、聖子の⑤だけはナゾ。
近年いささかもてはやされ過ぎなのか・・??

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